感情温度地図、再びです。
Lauri Nummenmaa(フィンランド、Aalt University)
今回は、感情温度地図の中でも一番無視されがちな右上の図「平常時」を掘り下げていきたいと思います。
感情温度地図の原文では、「平常時」は「Neutral」―ニュートラル―と書かれています。
この図に示されているように、人には喜怒哀楽や恐怖、嫌悪、驚き、恥など様々な感情がありますが、ホームベースとなっているのはこのニュートラルの状態といえるのではないでしょうか。
一度怒りに火が付いたらなかなか怒りが収まらなかったり、落ち込んでしまったらなかなか回復できなかったり、というのはニュートラルの状態に戻れないのかもしれません。
ニュートラルに戻れるからこそ、次の状態へスムーズに移行できるのです。
ニュートラルは、黒くて地味に見えますが、熱くもなく、寒くもない中庸な状態です。
実は人にとってニュートラルを保つのは非常に難しいのです。
クラニオセイクラルでは、プラクティショナーはこのニュートラルの状態でクライアントに触れていくことになります。
そして、セッション中、ニュートラルを保とうとします。
クラニオセイクラルの3年間のトレーニングでは、このニュートラルの訓練を受け続けているといっても良いでしょう。
そして、トレーニングが終わった後も自分が安定したニュートラルでいられるように練習を続けています。